モバイルデバイスの普及と通信技術の発達によって、動画コンテンツは誰もが好きなときに好きな場所から視聴できるようになりました。
今や企業や商品・サービスのマーケティングにおいても、動画コンテンツは欠かせない存在になりつつあります。
今回はそんな動画コンテンツのなかから、特に需要が高まっているインフォグラフィック動画について、特徴、メリット・デメリット、制作のポイント、成功事例を解説していきます。
インフォグラフィック動画の概要を知りたい方はぜひ参考にしてみてください!
目次
インフォグラフィック動画って何?
まずインフォグラフィック(infographics)とは、文字や数値などの情報を図・イラスト・写真などを使ってわかりやすく表現したものを指します。
インフォグラフィックという言葉自体が、「インフォメーション(情報)」と「グラフィック(視覚表現)」を合わせた造語であることを知っておくと理解しやすいでしょう。
人間の脳は、文字が多すぎたり情報が細かすぎたりすると、内容を理解するまでにどうしても時間がかかります。
そこで情報をグラフィック化することによって、脳の理解をスムーズにし、内容をより早く適切に相手に伝えることができます。
インフォグラフィックは最近耳にする機会が増えてきた言葉ですが、この表現手法自体は古くから私たちの身近に存在しています。
たとえば、地図、路線図、売上の増減グラフなどもすべてインフォグラフィックです。
このインフォグラフィックに、さらに動きや音を加えたものがインフォグラフィック動画になります。
インフォグラフィック動画のメリット
インフォグラフィック動画は、企業・商品・サービスなどのマーケティングにおいても需要がどんどん高まっています。
その背景には、大きく以下3つのメリットが挙げられます。
メリット1:圧倒的にわかりやすい
映像は静止画に比べて5,000倍もの情報量を伝えられると言われています。
それほど、人間の脳にとって動画はわかりやすい・伝わりやすい表現手法なのです。
情報が溢れ、時間に追われがちな現代においては特に、適切な量の情報をいかに早く・わかりやすく伝えるかが重要になっています。
近年、本を読む代わりにYouTubeなどで解説動画を視聴する人が増えていることからも、その傾向がうかがえます。
また、複雑な内容の情報であっても、インフォグラフィック動画であれば、年齢・性別・国籍などの壁を越えて、より幅広い層に的確に伝えることが可能です。
メリット2:印象に残りやすい
動画は動きと音の要素が加わる分、アニメーション・BGM・ナレーションなどさまざまな演出が可能になり、静止画よりも視聴者の興味を引きつけやすく、インパクトを持たせやすくなります。
また、文字で記憶した情報に対し、動画で記憶した情報の定着率は2倍とも言われており、視聴者の印象に残りやすくなります。
数値などデータ寄りの情報をしっかり印象付けたい際は特に、インフォグラフィック動画が効果的です。
企業や商品のブランディングにおいても、動画は演出要素が多い分、視聴者により独自のカラーを印象づけやすい表現手法と言えます。
メリット3:SNSで拡散されやすい
SNSの普及によって、私たちはインターネット上のあらゆる情報に「シェア」「コメント」「いいね」などのアクションを起こし、情報を拡散できるようになりました。
実は、インターネット上の情報は、記事コンテンツよりも動画コンテンツの方が拡散されやすいと言われています。
また、動画コンテンツであれば、URL先に遷移しなくてもそのままSNS上で視聴できるため、より多くの人の目に触れやすくなります。
インフォグラフィック動画は特にわかりやすく印象に残りやすいことから、SNSでの拡散も狙いやすいと考えられます。
インフォグラフィック動画のデメリット
インフォグラフィック動画の最大のデメリットは、通常の動画より制作難易度が上がってしまうことです。
「情報をわかりやすく視覚化する」と言葉にするのは簡単ですが、いざ実行しようとするとなかなか難しいものです。
たとえば、学校の自由研究や会社のプレゼンテーションの資料づくりなどでも、情報をわかりやすくまとめるのに苦労した経験のある人は多いのではないでしょうか。
実際、情報をどんなグラフィックでどう演出すればわかりやすくなるのか、その最適な方法を導き出すには、デザインのスキルやセンスが必要です。
逆に、せっかくインフォグラフィック動画をつくっても、表現が適切でなければ、わかりにくく印象に残らない動画になってしまいます。
また、インフォグラフィックをアニメーションで表現したい場合は、動画編集にアニメーション制作のスキルも必要です。
こういった点から、インフォグラフィック動画は通常の動画よりどうしても制作難易度が高くなり、制作時間や制作費用もかさむ傾向があります。
もう一つのデメリットとして、グラフィック要素を多用する分、動画のデータが重くなってしまう点が挙げられます。
しかし今はデータ通信や映像配信の技術が著しく向上しているため、これはあまり大きいデメリットにはならないでしょう。
インフォグラフィック動画はどうやってつくる?
通常動画より制作難易度の高いインフォグラフィック動画ですが、ポイントをしっかり押さえることで成功の可能性が高まります。ここではインフォグラフィック動画で押さえておくべき3つのポイントを解説します。
ポイント1:グラフィックで伝える情報を選別する
いくら文字よりグラフィックの方がわかりやすいといっても、動画全編がグラフィックだけで埋め尽くされたり、情報を詰め込みすぎて時間が長くなりすぎると、逆にわかりにくく飽きられやすい動画になってしまう可能性があります。
全体の中で特にグラフィックで伝えた方が効果的そうな情報は何か、逆にグラフィック以外(撮影映像や音声など)で伝えたい情報は何かを、しっかり選別することが重要です。
ポイント2:グラフィックの表現手法を決める
インフォグラフィック動画には、図やグラフ、イラスト、アニメーションなどさまざまな表現手法があります。
グラフィックで伝えたい情報一つひとつに対し、最も適切と思われる手法を当てはめていきましょう。
たとえばグラフ一つとっても、円グラフと棒グラフどちらが適切かは情報の種類によって変わってきます。
もし表現のイメージが湧きづらければ、既存のインフォグラフィック動画を参考にしてみるのがおすすめです。
この記事の後半で成功事例動画を紹介しているので、ぜひ視聴してみてください。
ポイント3:グラフィックのトーン&マナーを決める
情報一つひとつに対しグラフィックの表現手法が異なっていても、グラフィックの世界観(トーン&マナー)は全体で統一した方が、より視聴者の印象に残りやすい動画に仕上がります。
動画のメインターゲット層にあわせて、カラー・フォント・質感などの最適なテイストを決めるようにしてください。
また、商品やサービスなどのブランディング動画をつくる際は、その商品やサービスのトーン&マナーをグラフィックにも反映させるのが効果的です。
インフォグラフィック動画の成功事例集
ここまでインフォグラフィック動画の概要を解説してきましたが、「そうはいってもなかなかイメージが湧かない…」という人も多いと思います。
そこで、ここではインフォグラフィック動画の成功事例5つを紹介します。
グラフィック・動き・音をどのように使えば効果的なのか、事例を見てイメージを膨らませてみてください。
1.Top 15 Best Global Brands Ranking (2000-2018)
過去19年間の世界トップ15企業の移り変わりを、ブランド価値指数の棒グラフのアニメーションで表現したインフォグラフィック動画です。
棒グラフが数値の変化にあわせて伸び縮みするだけのシンプルな演出ですが、だからこそ文字情報よりも圧倒的にわかりやすく、世界中で拡散され話題となりました。
2.「Payme」サービス紹介動画
給与即日払いシステム「Payme」のサービス内容を紹介するインフォグラフィック動画です。
日本の給与支払いの現状や、サービスの目的・メリットを、シンプルなアニメーションでテンポよくまとめています。
効果音やナレーションも適切に使用しており、視聴者が最後まで飽きることなくサービスの概要を理解できるよう工夫されています。
3.田中貴金属 3分でわかる“備える金”
https://youtu.be/lF7TGRBKImQ
貴金属事業をグローバル展開している田中貴金属グループが制作した、純金積み立てとは何かを解説するインフォグラフィック動画です。
純金積立の特徴やメリットを、シンプルなアニメーションと落ち着いたナレーションで、素人にもわかりやすく伝えることに成功しています。
4.history of japan
日本の現代に至るまでの歴史を9分にギュッとまとめたインフォグラフィック動画です。
歴史上の人物・出来事・データがスピーディーにコミカルにグラフィック化されていて、難しく感じがちな歴史も「これならわかりやすい!」と、日本のみならず世界中で話題になりました。
5.「GIJI」PR動画
弊社サムシングファン が制作した、議事録共有ソフト「GIJI」のサービス内容を紹介するインフォグラフィック動画です。
実際の議事録の様子がイメージできるアニメーションと、実況風のコミカルなナレーションで、視聴者にとってわかりやすいうえ感情移入もしやすい動画になっています。
インフォグラフィック動画を含む、弊社サムシングファンの制作動画実績はこちらからご覧いただけます。
まとめ:インフォグラフィック動画を活用して訴求力を高めよう!
事例動画を見てみると、インフォグラフィック動画がいかにたくさんの情報をわかりやすく伝えられるかが実感できると思います。
特に、数値などデータ寄りの情報や、文字だけではなかなか伝わりにくい情報を伝えたいときほど、インフォグラフィック動画は効果を発揮します。
伝えたい情報にあわせてインフォグラフィック動画を上手く活用し、商品やサービスの魅力を視聴者に届けて、訴求力アップを図りましょう!
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