演奏動画やVlogなど、高音質な音声を追求するYouTuber・動画クリエイターにとってマストアイテムとなっている外部マイク。
中でも、iPhoneでの動画撮影時に接続でき、高品質の録音も同時にできる外部マイクは、コンパクトで持ち運びが便利な上、iPhone本体で録音した音声と比べても圧倒的にクリアな音声を気軽に録音することができます。
高品質な音声を使うだけで、動画のクオリティも格段に上がります。
しかし、iPhoneでの動画撮影と同時に録音できる外部マイクの価格帯は1〜2万円前後と比較的高価なので、事前にリサーチした上で慎重に購入を検討したい機材でもあります。
今回は「iPhoneで動画を撮影する際、外部マイクを装着して、ハイクオリティな音声も気軽に録音したい!」という方向けに、iPhone動画撮影用のおすすめ外部マイクを6つご紹介します。
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目次
iPhone動画撮影用の外部マイクを選ぶための基礎知識
まずは、外部マイクの購入を検討する前に知っておくべきマイクの基礎知識からお伝えします。
マイクの基礎知識を持っておくことで、後々「せっかく高価な機材を買ったのに、うまく動作しなかった。」「想像していたような音声を録音できなかった…。」といった事態を防ぐことができます。
テクニカルな話が続きますが、録音シーンにマッチした最適なマイクを選ぶためにも、しっかり理解しましょう。
音源の種類
音源には、大きく分けて「ステレオ」と「モノラル」の2種類が存在します。
ステレオは、再生時に複数のスピーカーが必要で、各スピーカーから異なる音声を出力するため、聴者が立体感・臨場感を感じる音源となっています。例えばイヤホンで再生する場合、右と左とで異なる音を出力します。
ステレオで再生するためには、録音時にステレオに対応しているマイクを使う必要があります。
モノラルは、再生時に全てのスピーカーから同じ音声を出力するため、ある1点から音が聞こえるように感じます。ステレオと比べると平坦な印象になります。
昔は録音方式も再生方式も、モノラルしか存在していませんでした。
最近の外部マイクは、そもそも高音質な音声を求めているユーザが使う機器なので、大体ステレオでの録音に対応していますが、あまりに安価なマイクだとモノラルしか対応していない製品もあります。
マイクを購入する際は念のため、対応音源を確認するようにしましょう。
マイクの指向性
マイクは「どの角度の音を捉えて録音するか」によって仕様が異なります。これを「指向性」と言います。
マルチなシーンでも使いやすい「単一指向性」のマイクがメジャーですが、他の指向性で作られているマイク製品も多数存在するので、それぞれの指向性に最適なシーンがあることを理解し、購入前にマイクの指向性を必ず確認しましょう。
指向性①全指向性(無指向性)
指向性を持たない、つまりマイクの360度から、まんべんなく音を拾って録音します。
例えば他のノイズがないスタジオで、オーケストラ演奏を録音する際に使われるのが全指向性マイクで、非常に臨場感のある音声を録音・再生することができます。ただし、雑音も拾いやすいため、録音環境を選ぶタイプでもあります。
指向性②単一指向性
特定の方向からの音声を捉えやすく、その他の方向からの雑音を拾いにくいため、街頭でのインタビューや収録に向いています。
単一指向性マイクはマルチなシーンで使いやすい一方、風が強い場所で録音すると風切り音が入ることもしばしば。
屋外での撮影では、専用の風切り防止アクセサリを持っておくと便利です。
指向性③超指向性
周辺のノイズを徹底的にカットし、特定の人物や対象物の音声にフォーカスして録音するため、周囲の騒音が激しいスポーツの中継や、TVのロケ収録などで超指向性マイクが使われます。
TV番組でよく見かける、長い持ち手に細長いマイクがついた「ガンマイク」は超指向性です。
iPhoneと外部マイクの接続方法
iPhoneに搭載されているコネクタは、Lightning(ライトニング)という規格です。
普段、iPhoneのコネクタにLightningケーブルを挿して充電されている方も多いでしょう。このコネクタ部分を使って、外部マイクとの接続も行います。
最近では、Lightningコネクタを搭載している外部マイクも登場しており、この仕様であればiPhoneにカメラ本体を直接挿して、すぐ使うことができるので大変便利です。
しかし、Lightningコネクタを直接搭載していない外部マイクも少なくありません。
購入時に接続方法を確認しておきましょう。
iPhone7以降の機種では、iPhoneからイヤホンジャックを挿す穴が無くなっているため、ヘッドホンジャック端子を搭載している外部マイクをiPhoneに接続するには「Lightning-3.5mmヘッドホンジャックアダプタ」で繋ぐ必要があります。
USB端子を搭載している外部マイクをiPhoneに接続するには「Lightning-USBアダプタ」が必要です。
アダプタ自体は、数千円程度で購入することができます。
外部カメラの付属品として同梱される場合もありますので、購入前に付属品を確認しましょう。
iPhoneとマイクの互換性に注意
よくある失敗として、購入した外部マイクと、iPhoneの「互換性」が無いためにマイクがiPhoneにうまく認識されない・動かないというケースがあります。
Microsoft Windows OSや、Android OSにしか対応していない製品も中にはあるからです。
「互換性がある」とは、異なるメーカーの製品同士を接続しても正常に動作することを意味します。
まずは、動画撮影に使う予定の、手持ちのiPhoneの世代もしくはiOSのバージョンを確認し、次に購入予定の外部マイクの仕様情報を読みましょう。
そして、マイクが対応しているiPhoneの世代もしくはiOSが、使用予定のiPhoneと合致しているかどうかを確認した上で購入すると安心です。
実際は、外部カメラの仕様情報に、対応しているiPhoneの世代数やOSのバージョンまで細かく明記していないケースも少なくありません。
最低限、「iPhoneに対応しているマイクかどうか」だけでも仕様情報で確認しましょう。
iPhone動画撮影用の外部マイクおすすめ6選
ここからは、iPhoneでの動画撮影時に使用可能な外部マイクを6つご紹介します。
様々なメーカーから多種多様な製品が出ていますが、前段のマイクの基礎知識があれば、あなたが撮りたいシーンにマッチした外部マイクを選択することができるでしょう。
おすすめマイク①Apogee MiC Plus
参照: Apple Store
APOGEE(アポジー)は、iPhoneやiPadなどiOS端末向けのオーディオ機器を製作しているアメリカのメーカーです。
Apple公式サイトでもアクセサリとして販売されている、iPhone対応のUSBマイク「Apogee MiC Plus」は机上設置タイプで、ボーカル、ナレーション、楽器の演奏やインタビューなど、あらゆるシーンに対応可能です。
おすすめマイク②RØDE i-XY
参照:RODE
RODE(ロード)はオーストラリアのオーディオ機器メーカーです。
RØDE i-XYは、iPhoneおよびiPad用のレコーディングマイクです。
マイクは単一指向性。
コネクタがLightning接続なので、iPhoneにマイク本体を直接装着でき、取扱いが簡単なので外部マイク初心者の方にも人気です。
おすすめマイク③ZOOM iQ7
参照:ZOOM
音楽用の電子機器の設計・開発を行う国内メーカー、ZOOM(ズーム)社の製品「iQ7」。
iOS対応の高性能マイクです。
単一指向性のマイクと、双指向性(※)のマイクを組み合わせたMid-Side方式のステレオマイクを採用。
ステレオ音像の広がりを30°~150°の間で自由に調整することができます。
※:双指向性:マイクの正面と背面、双方向からの音に対して同等の感度を持つ。
ストリーミングアプリでライブ中継を行ったり、音楽制作アプリでボーカルや楽器のレコーディングを行ったりする際にも使えます。
妥協のない高音質を求める方におすすめのマイクです。
おすすめマイク④SHURE MV88
参照:SHURE
アメリカのオーディオ機器メーカー・SHURE(シュア)の製品「MV88」。
Lightningコネクタ搭載のステレオマイクです。
マイクを自由に傾けたり、回転させたりできるのが特徴で、音楽フェスやインタビューなどのシーンでも、音を拾いたい方向にマイクを向けることでクリアな音声を収音できます。
iOSデバイスに接続して使用する際、無料の専用アプリをインストールする必要があります。
おすすめマイク⑤SENNHEISER MKE 200
参照:SENNHEISER
言わずと知れた世界屈指のオーディオメーカー、ドイツのSENNHEISER(ゼンハイザー)ではスマートフォンに対応した外部マイクでもバリエーションを展開しています。
中でもiPhoneに外付可能な外部マイク「MKE 200」は、動画クリエイターの中でも「Vlog最強装備」と謳われ、多くのYouTuberがピックアップしているアイテム。
単一指向性マイクなので、周囲の雑音が入りにくくクリアな音声を録音することができます。
iPhoneに外部マイクとして接続する際は、Apple Lightningコネクタと、3.5mmヘッドホンジャックのアダプタ変換プラグが必要です。
おすすめマイク⑥IK MULTIMEDIA iRig Mic Video
最後に、今回ピックアップしたマイクの中で唯一、超指向性を持つガンマイク製品を紹介します。
イタリアのオーディオ周辺機器メーカー・IK MULTIMEDIA(アイケーマルチメディア)はiPhone向けのオーディオ機材にも注力しています。
iPhone・iPad用の単一指向性マイク「 iRig MIC Cast」も、YouTuberや動画クリエイターの間で人気のアイテムですが、今回ご紹介するガンマイク製品「iRig Mic Video」は、不要なノイズを徹底的に排除し、対象だけを狙ったクリアな音声を録音することができる代物です。
同梱のLightningケーブルでiPhoneにセットできます。
気軽にレコーディング〜音声処理ができる無料iOSアプリも配信しています。
まとめ:iPhone動画撮影用の外部マイク選びに迷ったら
いかがでしたか?マイク選びは、実は突き詰めると、かなり奥が深い世界です。
もしマイク選びに迷ったら、まずは好きなYouTuberさんが使っている外部マイクを、試しに真似して使ってみるのも一つの手です。
外部カメラの音声比較動画をアップしているYouTuberさんもいますので、ぜひチェックしてみてください。
また、日本三大電気街の秋葉原(東京都)、日本橋(大阪府)、大須(愛知県)にはマイクやスピーカーといったオーディオ機器の専門店が集結しています。
その道のプロに、録音したいシーンもふまえて相談してみるのも良いでしょう。
iPhone動画撮影用の外部マイクは、決して安くない買い物です。とことんこだわり抜いて、これぞというマイクを入手し、自分史上最高の動画&音声作りに挑戦しましょう。
サムシングファンではライブ配信のサポートも行っておりますので、気になるかたはお問い合わせください。
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