コロナ禍に突入し、採用現場でもオンライン説明会が主流になりました。
オンライン説明会は場所を問わず、パソコンで気軽に開催できるので大変便利ですよね。
しかし、非対面で実施するオンライン説明会に、様々な難しさを感じている採用担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回はオンライン説明会を成功させるポイントと、おすすめのツールをご紹介します。
今回の記事を参考に、ぜひオンライン説明会をブラッシュアップしてみてください!
目次
オンライン説明会とは?なぜいま開催が増えているの?
最初にオンライン説明会の概要について説明します。
- オンライン説明会とは
- 増加する理由
- 活用できるシーン例
ひとつずつ、詳しく解説して行きますね。
インターネットを通して開催される「オンライン説明会」
オンライン説明会とは、その名の通りインターネット上で開催する説明会です。
スマホやパソコンなど、インターネットに接続可能なデバイスがあれば、場所を問わず参加することができます。
開催するには、Webカメラ・音声ソフト・会議URL発行・チャットといったツールを備えたWeb会議システムを活用すると便利です。
オンライン説明会は、例えば企業説明会や、高校・大学の説明会にも多く採用されています。
オンライン説明会が増加する理由
オンライン説明会が増加している理由は、主に以下の2つです。
- 就活の多様化
- 新型コロナウイルスの影響
【就活の多様化】
もともと就職活動は、オフラインの合同説明会や企業説明会が主流でした。
しかし近年はスマホやインターネットの発達によって、ネットで情報収集をする人が増えています。
また就職活動が大学4年生からスタートすることになり、学業を優先する学生も多くなっています。
そのため説明会に参加する学生自体が減っており、人材確保にも工夫が欠かせなくなって来ました。
オンライン説明会は、学生が移動などに時間が取られない分、学業と両立しやすいことから人気を集めており、活用する企業も増えています。
【新型コロナウイルスの影響による外出やイベントの自粛】
2020年、新型コロナウイルスの影響で外出やイベントの自粛が求められ、これまでのように対面で説明会を開催することが難しくなりました。
オンライン説明会は大規模な人の移動を伴わないため、感染状況に左右されることなく、安全に開催できることができます。
そのため、2020年からオンライン説明会を採用する企業や学校が増えているのです。
開催の手軽さ・効率の良さから、2022年も多くの企業がオンライン説明会を開催しています。
オンライン説明会の代表的な種類
オンライン説明会には、様々な開催形式があります。
例えば、以下の種類があります。
- ウェビナー型
- Web会議型
- テーブル型
- 録画配信型
それぞれ詳しく解説して行きますね。
ウェビナー型
ウェビナーは「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた造語で、主催者が大人数の参加者にセミナースタイルで話す形式です。
採用の第一ステップとなる企業説明会を、ウェビナー形式で開催する企業も多いですね。
大人数の参加者にまとめて情報発信するため、回線が安定したツールを使う必要があります。
一方通行の情報発信になるので、参加者の反応が分かりづらいというデメリットがあります。
参加者の顔出しを積極的に促したり、チャット機能を活用するなどの工夫をしましょう。
- メリット…大人数にまとめて情報発信できる
- デメリット…安定した通信回線が必要、参加者の反応が分かりづらい
Web会議型
Web会議型は、主催者と参加者が1対1もしくは少人数で、双方がやりとりしながら進める形式です。
相手の人となりがよく分かるので、オンラインでの採用面接でもWeb会議型が使われていますね。
参加者にも発言権があるので、あまりに質問が多かったりすると、主催者が想定した時間通りに終わらないリスクもあります。
参加者に終了時間を意識してもらう工夫や、質問はチャットに書き込んでもらい後でまとめて回答する等、主催者が場をコントロールする工夫が必要ですよ。
- メリット…対話ができる、参加者の人となりがよくわかる
- デメリット…主催者が場をコントロールする工夫が必要
テーブル型
テーブル型は、複数の会議テーブルがあるかのように、メンバーを複数のグループに分けてディスカッションができる形式です。
バーチャル展示会やWEB合同説明会では、専用ツールを活用してWeb上にバーチャル会場を作り、参加者が興味を持った企業の会議グループに、自由に入退出しながら話を聞くこともできます。
あまり馴染みがない形式に戸惑う参加者もいるので、開催形式を事前に伝えておくとベターです。
- メリット…大人数への説明と、少人数でのディスカッションをまとめて実施できる
- デメリット…参加方法がやや複雑で、参加者が戸惑う可能性あり
録画配信型
録画配信型とは、セミナー動画を事前に録画しておき、インターネットにアップロードして参加者に視聴してもらう形式です。
ビデオカメラ等の機材がなくても、Webカメラ付きのパソコンとWeb会議システムがあれば、簡単に録画〜配信ができますよ。
映像制作会社に外注した動画データを配信することもできます。
録画配信型は、聞き逃してもすぐ観直せるところが最大のメリットですね。
また、大企業のように説明会を何度も開催する場合、録画配信型であれば1回の録画で済むので、登壇者を長時間拘束する必要もありません。
- メリット…1回の録画で済む、聞き逃しても観直せる
- デメリット…ライブ感に欠ける、リアルタイムでの交流ができない
オンライン説明会を成功させる5つのポイント
オンライン説明会を成功させるポイントは5つあります。
- 伝えることを事前に整理する
- 飽きさせない工夫をする
- 質問を受ける場を設ける
- アンケートを取得する
- 次のステップへの導線を設ける
ひとつずつ、詳しく解説して行きますね。
①伝えることを事前に整理する
オンライン説明会の成功の50%は、事前準備にかかっています。
まず、伝えたい情報を整理してください。
例えば企業説明会であれば、以下の情報を伝えておきたいところです。
- 企業紹介、事業内容の説明
- 創立から現在までの歴史
- 企業が求める人物像
- 入社後のキャリアイメージ
- 今後の採用スケジュール
次に、プログラムを考えましょう。
各テーマの時間配分、使いたい資料も整理してください。
例えば約1時間の説明会だと、以下のようなプログラムを作ることができます。
プログラム | 資料 | 所要時間 |
オープニング・主催者あいさつ | 経歴紹介パワポ(画面共有) | 5分 |
企業概要の紹介 | 企業概要パワポ | 5分 |
創業から現在までの歴史 | 動画を流す | 5分 |
事業内容の説明 | 事業説明パワポ | 15分 |
小休憩・時間調整 | なし | 5分 |
採用について、企業が求める人物像 | 採用概要パワポ | 5分 |
入社後のキャリアイメージ | 社員3人の紹介動画を流す | 10分 |
採用スケジュール | 採用スケジュールパワポ | 5分 |
質疑応答 クロージング・アンケート記入 |
アンケートフォーム送信 | 5分 |
最も伝えたいことに、いちばん時間を割くようにしましょう。
時間内で伝えきれない場合は、Webサイトに掲載して参加者が自主的に確認するようアナウンスするのも手です。
このように、伝えたいことや時間配分を事前に整理し、全体像を作ってから資料準備に着手すると効率的ですよ。
リアルタイムで開催する場合、可能であれば本番同等のリハーサルも実施しておくと安心ですね。
②飽きさせない工夫をする
オンライン説明会の成功の50%は、ファシリテーションにかかっています。
オンライン説明会は主催者から参加者の反応が見えづらいので、どうしても参加者の集中力が切れやすくなります。
参加者に集中してもらうためにも、飽きさせない工夫をしましょう。
例えば、こんな方法がありますよ。
- 同じ主催者が長時間話し続けることがないよう、効果的に動画資料を差し込む
- 話者を2名立てて、テーマごとに交代して話す
- 参加者に「顔出し」をしてもらう
- 参加者に発言を促す、チャット機能もリアルタイム活用する
顔出しをしてもらう場合は、事前に伝えておくのがマナーです。
③質問を受ける場を設ける
リアルタイム開催の時はもちろんのこと、録画配信型のときも、参加者が質問できる場を用意しておきましょう。
例えば、こんな方法があります。
- 視聴後にLINEやTwitterなどSNSで質問を受け付ける
- メールなどで質問を受け付けて、後日動画で答える
また、ホームページに「よくある質問」を掲載しておくのも効果的ですね。
④アンケートを取得する
視聴後に参加者の感想を得られるよう、アンケートはぜひ取ってください。
アンケート機能は、学生の理解度を知ることができる他、2回目以降の説明会をブラッシュアップするための材料にもなります。
自分でアンケートフォームを事前に用意しておき、オンライン説明会の終盤にチャットで参加者にアンケートフォームを送信するのも良いですし、Web会議システムによってはアンケート取得機能がついているものもありますよ。
⑤次のステップへの導線を設ける
うっかり忘れてしまいがちなのが、オンライン説明会に参加した後次の、次のステップを設計することです。
大規模なオンライン説明会を開催した後、通常は履歴書選考→グループ面接/グループディスカッション→個人面接…と進んで行きますよね。
次は何を実施するのか、いつまでに何をどうやって提出するのか、オンライン上で進行する場合は、その動線もきちんと設けておき、参加者を次のステップに誘導しましょう。
「なるべく途中離脱させない」のが、オンラインでも優れた人材を獲得する秘訣です。
オンライン説明会の開催におすすめのツール
ここからは、オンライン説明会の開催におすすめのツールをご紹介します。
- Zoom
- Microsoft Teams
- Google Meet
- ジンジャーミーティング
- YouTubeライブ
それぞれ詳しく説明して行きますね。
各ツールの特徴もまとめますので、ぜひ参考にしてください。
おすすめ1:Zoom
(出典:Zoom )
Zoomはビデオ会議システムの先駆けとなった存在で、未だに首位を独走しています。
特徴は以下の通り。
- 無料版は開催時間に制限あり(40分)、有料プランは月2,000円から
- URLを発行して招待するので、参加者を限定できる
- 参加者の顔も見ることができるため、直接コミュニケーションを取りやすい
有料版はいくつかメニューがあり、最大500人まで参加できるオンライン説明会を開催できますよ。
全員での話が済んだ後、グループを分割して、各グループでディスカッションを続けるという形式も実現できます。
おすすめ2:Microsoft Teams
(出典:Microsoft Teams)
Microsoft社が提供しているTeamsは、リモートワークに便利な機能が揃っており、多くの大企業が導入しているツールです。
特徴は以下の通り。
- テレビ会議、チャット、画面共有、あらゆる形式のファイル授受ができる
- 無料版は制限あり(最大60分・100人まで)、有料版は月430円〜
- Teamsをインストールしていない人も、会議開催URLを送付すればWebブラウザで参加可能
有料版はいくつかメニューがあり、最大300人まで参加可能になります。
おすすめ3:Google Meet
(出典:Google Meet)
Googleが提供するビデオ会議ツールのGoogle Meetは、とにかく立ち上がりが速く、即時にWeb会議を開始できます。
特徴は以下の通り。
- 無料版でも1対1なら最大24時間まで利用可能
- 参加者が3人以上の場合は無料版に制限あり(最大60分・100人まで)、有料版は月7.99$〜
- 会議リンクを送付すれば、デバイスを問わず誰でも参加できる
1対1の面接にも、大いに活用できますね。
有料版を利用すると、最大500人まで参加可能になり、10万人まで視聴できるライブ配信も可能になります。
おすすめ4:ジンジャーミーティング
(出典:ジンジャーミーティング)
ジンジャーミーティングは、日本で作られたWeb会議システムです。
2000社の導入実績があり、なんと言っても国産ならではの手厚いサポートが魅力です。
特徴は以下の通り。
- 利用料は1IDにつき1,500円(初期費用20万円)
- 最大120人のWeb会議、最大1000人のウェビナーができる
- 導入支援や運用サポートも無料
初めてWeb会議ツールを利用する場合でも、安心して利用できますね。
おすすめ5:YouTubeライブ
(出典:YouTubeライブ)
おなじみのYouTubeは動画配信サービスとして有名ですが、ライブ配信機能もあるのでオンライン説明会を開催することもできます。
YouTubeは無料で使えますし、配信時間も無制限なので、自社でYouTubeチャンネルを運用している企業様におすすめです。
特徴は以下の通り。
- 普段から使っている人が多いので参加しやすい
- チャット機能によって参加者とコミュニケーションが取れる
- チャンネルを作って動画で自社の魅力を伝えることもできる
録画配信(動画をYouTubeに非公開設定でアップロードし、動画URLを対象者に送付)することも可能ですよ。
今回ご紹介したツールの他、Web合同説明会にも活用できる「バーチャル展示会」が気になる方はこちらの記事もどうぞ。
企業がオンライン説明会を開催するメリット
企業がオンライン説明会を開催するメリットとして、
- 説明会の準備にかかる時間やコストをおさえられる
- 参加する就活生の数を増やすことができる
- これまでとは異なる人材を確保できる可能性がある
の3つを解説します。
メリット1:説明会の準備にかかる時間やコストをおさえられる
オンライン説明会はオフラインのものと比べて、準備時間やコストをおさえることが可能です。
その理由は、以下の2つ。
- 会場などを確保する必要がなく、自社の空室から配信できる
- 録画配信型を選ぶと、何度も説明する手間を省ける
オフラインの説明会は学生と顔を合わせられるぶん、会場の確保や準備、利用料など手間がかかることも少なくありません。
特に何日も開催するとき、その都度人員を確保する必要があるでしょう。
対してオンラインは自社の空室などで開催できるうえに、録画配信型を選ぶと一度準備するだけで何度も活用できます。
これまで準備にかかっていた時間やコストを削減でき、効率のよい採用活動が実現します。
メリット2:参加する就活生の数が多くなる
オンライン説明会はオープンなイベントの場合、参加者の数に上限がありません。
オフラインの説明会よりも参加する就活生が多くなり、より多くの学生に自社の魅力を伝えることが可能です。
というのも、会場までの交通費などがかからないので、学生の参加ハードルは低くなります。
また地方在住の学生も首都圏の説明会に自宅から参加できるため、これまでより幅広い学生が説明会に参加する可能性があります。
参加する学生が多いぶん、より自社に合う学生に出会える可能性も高まるでしょう。
メリット3:これまでとは異なる人材を確保できる可能性がある
先ほどオンライン説明会は参加する学生の幅が広がるとお伝えしましたが、そのぶんこれまでとは異なる人材と出会えることも多いです。
近年就活が多様化していますが、やる気のある学生や最新情報やツールに敏感な学生ほどオンライン説明会に参加しているといわれています。
オフラインの説明会では参加しなかった可能性もあり、採用手段を多様化することで以前とは異なる学生と出会えることもあります。
企業がオンライン説明会を開催するデメリット
次はオンライン説明会のデメリットとして、
- 自社について誤った解釈をされる可能性がある
- 面接への導線を引くことが難しい
- 専用機材を用意する必要がある
の3つを解説しますね。
デメリット1:自社について伝えきれない、誤った解釈をされる可能性もある
オンライン説明会は、配信方法によっては学生の質問に答えることができません。
また説明会は出入り自由なうえに退出したことが分からないため、途中退出される可能性もあります。
質問に答えられない、最後まで見てもれえるとは限らないことから、企業理解があいまいになることも多いです。
対策として、以下のことを用意しておきましょう。
- PDFなど資料も一緒に用意して、参加者には事前に配布する
- よくある質問と回答をホームページに掲載しておく
デメリット2:面接への導線を引くことが難しい
オフラインの説明会は終了後のアンケートなどで、次の面接への導線を引くことが多くありました。
しかしオンライン説明会はアンケートを配ることが難しいうえに、必ず回答してもらえるとは限りません。
事前にメールでアンケートフォームを送っておく、説明会の後に面接の案内を送るなど、導線をしっかりと引いておきましょう。
デメリット3:初めての開催では専用の機材などを準備する必要がある
オンライン説明会は準備時間やコストをおさえられますが、初めて開催する際に専用機材を用意する必要があります。
新たに購入する場合、ある程度のコストはかかることを知っておきましょう。
必要な機材は例えば、
- パソコン
- Webカメラ
- マイク
- 配信サービスへの登録
などです。
機材のレンタルサービスなどもありますので、自社の予算に合わせて探してみてください。
終わりに:オンライン説明会で採用コストをおさえながら優秀な人材を確保しよう!
最後に、今回の記事をおさらいしましょう。
今回はオンライン説明会を成功させるポイントと、おすすめのツールをご紹介しました。
オンライン説明会を成功させるポイントは5つあります。
- 伝えることを事前に整理する
- 飽きさせない工夫をする
- 質問を受ける場を設ける
- アンケートを取得する
- 次のステップへの導線を設ける
おすすめのサービスとして、以下の5つを紹介しました。
- Zoom
- Microsoft Teams
- Google Meet
- ジンジャーミーティング
- YouTubeライブ
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