幅広いビジネスの分野で活用され始めている動画マーケティング。
動画マーケティングはさまざまなメリットが期待でき、さらに今後主流のマーケティング手法になっていくと予想されていることもあって、力を入れる企業が増えてきています。
そして、その流れはBtoB企業も例外ではありません。
この記事では、BtoB企業の動画マーケティングについて紹介していきます。
BtoB企業が動画マーケティングを取り入れるべき理由や活用方法、動画を活用するときのポイントなどについて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
動画マーケティングとは?
動画マーケティングは、動画をメインに展開していくタイプのマーケティング方法です。
動画をメインにしたマーケティング方法と言っても「テレビでCMを流す」といったものではなく、主にインターネット上で展開していくタイプのマーケティングです。
スマートフォンやタブレットが普及しインターネット環境が整ってきたことで、誰もがいつでもどこでもインターネットを楽しめるようになりました。
その影響もあって、より多くの情報をわかりやすく伝えられる「動画」を活用した動画マーケティングに取り組む企業が増加中です。
今後は5Gによる影響で、動画マーケティングに取り組む企業はさらに増え続けていくと予想されています。
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動画マーケティングについて、さらに詳しく知りたい方は下記の記事をご一読ください。
>>動画マーケティングとは?概要やメリット、事例、成功のポイントを徹底解説
BtoB企業が動画マーケティングに取り組むべき5つの理由
今後企業のマーケティング活動において主流になっていくと予想される動画マーケティング。
BtoB企業が動画マーケティングに取り組むべき5つの理由について解説していきます。
理由1. 多くの情報をわかりやすく伝えられるから
取り扱っている製品やサービスにもよりますが、企業に対して製品やサービスを販売する特性上、BtoB企業が取り扱う製品やサービスは専門的なものになりがちです。
そのため、どれだけ伝える情報を簡素化したとしても、テキストや画像のみでは情報が伝わりにくくなってしまいます。
また、伝えるべき情報量も一般的な製品やサービスよりも多くなってしまう傾向にあります。
そこで活躍してくれるのが動画です。
1分間の動画には180万語に相当する情報量があり、Webページに換算すると3600ページ分に相当するといわれています。
つまり、動画はテキストや画像だけで伝える場合よりも、アニメーションや音声といった情報もプラスできるので、より多くの情報がわかりやすく伝えられます。
動画は受け取る側が製品やサービスをイメージしやすいので、興味を持ってもらえる非常に有効な手段です。
この点は、マーケティング活動においてかなり大きなメリットになるでしょう。
理由2.見た人の記憶に残りやすいから
動画は、見た人の記憶に残りやすい特徴があります。
例えば、取扱説明書を読むだけでは理解できなかったけど、実際の動きを見ながら説明してもらうと理解ができた経験はありませんか。
「メラビアンの法則」という心理学の法則があります。
受け取る側に与える情報の影響度合いは、言語情報7%・聴覚情報38%・視覚情報55%という結果が出ています。
動画には、情報に影響を与える映像や音、文字のすべてが含まれています。
つまり、動画は多くの情報がわかりやすく理解できるため、圧倒的に視聴側の記憶に残りやすいといえるでしょう。
受け取る側の記憶に残れば、購買など次なるアクションに繋がりやすいです。
理由3.より多くの人へ届けられるから
動画は一度、制作をすれば、自社のWebサイトだけでなくYouTubeチャンネルやSNSなどに活用できます。
自社のSNSアカウントを作成し動画を投稿すれば、ユーザーが動画をシェアし情報が拡散されることも期待できます。
拡散されれば、自社の認知度が高まるでしょう。
さらに、どの広告媒体でも均一な商品の情報やサービスを紹介できるので、自社のブランディングメッセージを強く訴求できるメリットもあります。
理由4.競合他社との差別化を図れるから
動画では、テキストや画像よりも自社のオリジナリティを全面に伝えられます。
商品やサービスを映像や音でより訴求でき、記憶に残りやすく競合他社との差別化が図ることが可能です。
例えば、同業他社の中で、動画を活用しているのが自社だけだとします。
「時代を先取りしている会社だ」と高評価され、印象に残りやすいでしょう。
理由5.効率的に営業ができるから
自社の商品やサービスに興味を持ってもらうには、営業担当者のスキルや話術が重要です。
しかし、営業に不慣れな人や新人の営業は、ベテランの営業のように商品やサービスの魅力を十分に伝えられず、営業のチャンスを逃しがちです。
このような事態を避けるためにも、営業活動に動画を活用しましょう。
商品やサービスの魅力がしっかりと伝わる動画があれば、営業スキルに関わらず、顧客に商品やサービスの魅力を余すところなく伝えられるでしょう。
商談の際にも、自社のカタログや提案書と一緒に動画でプレゼンをすれば、限られた時間内で効率よく商品やサービスの情報を伝えられます。
また、最近はオンライン上での営業活動も増えてきました。
何度も再生できる動画を活用すれば、顧客はより自社の商品やサービスの理解度を深めることが可能になり、導入を検討しやすいのもメリットです。
BtoB企業におすすめの動画マーケティングの活用方法
製品やサービスがより専門的なものになってしまいがちなBtoB企業こそ、動画マーケティングを活用していくべきだと紹介してきました。
ここからは、BtoB企業における具体的な動画マーケティングの活用方法を4つ紹介していきます。
活用方法1. 製品やサービスを紹介する動画
BtoB企業が動画マーケティングを活用する場合、ぜひ取り組んでいただきたいのが製品やサービスを紹介する動画の制作です。
先ほども紹介したように、BtoB企業の製品やサービスは専門性の高いものになりがちです。
テキストや画像で紹介するだけでは内容や魅力が伝わりにくいでしょう。
一方で動画だと伝えられる情報が多く、伝わりやすいので、製品やサービスの内容や魅力を顧客にアピールできます。
具体的な動画の活用方法は下記の通りです。
- 製品ページに、デモンストレーション動画を埋め込む
- 見込み客に対して、商品の使い方ウェビナーを開催する
- サービスを導入したお客様の声や感想を紹介する動画を配信する
近年、オンラインで開催できるセミナーのウェビナーが人気を博しています。
ウェビナーには、リアルタイム配信と録画配信の2種類あります。
リアルタイムでの配信を顧客が見逃しても録画配信を自社サイトやYouTubeなどに投稿すれば、新規顧客の獲得チャンスが広がるでしょう。
さらに、ウェビナーの開催後の商品やサービスへの理解が深まった後は、質疑応答の時間をおすすめします。
視聴側からの質問に対して自社の担当者が回答することで、顧客のニーズを把握でき、顧客に寄り添った対応が可能になります。
また、ウェビナー開始前や休憩時間に製品動画を流すのも効果的です。
動画なら、開始前や休憩中でも自然と視聴側に商品やサービスの印象が残せますよ。
顧客により興味をもってもらいたい場合は、最近取り入れる企業が増えてきているインタラクティブ動画の活用がおすすめです。
インタラクティブ動画は、動画内に選択肢や入力フォームを設置して視聴者に参加をうながすタイプの動画で、より興味をもってもらいやすくなるメリットがあります。
サムシングファンで提供している「DOOONUT」を活用すれば、インタラクティブ動画を簡単に制作できるようになるので、ぜひ活用を検討してみてください。
>>DOOONUT(ドーナツ)
活用方法2. 製品やサービスの導入事例の動画
製品やサービスを利用してもらいたい場合、その製品やサービスを利用した際にどういったメリットが得られるようになるのかをイメージしてもらうことが大切です。
そのため、製品やサービスの導入事例を紹介する動画も積極的に制作していきましょう。
具体的な動画の活用方法は下記の通りです。
- 導入前に抱えていた課題や導入を決めた経緯などのインタビュー動画をウェビナー配信する
- 導入後のメリット・効果を解説する動画を製品ページに掲載する
その製品やサービスを導入したことで、どういったメリットや効果が得られたのかを顧客の感想を交えながら紹介できると、より説得力が増して興味を持ってもらいやすくなります。
活用方法3. よくある質問への回答動画
最近は、よくある質問とその質問への回答をWebサイトに掲載する企業が多くなってきています。
しかし、BtoB企業の場合、質問内容や回答が複雑になることもあるでしょう。
そこでおすすめなのが、よくある質問への回答動画です。
具体的な動画の事例は下記の通りです。
- 製品やサービスの利用の流れを解説したマニュアル動画
- トラブル発生時に対応するためのトラブルシューティング動画
情報がより伝わりやすい動画を使用して、よくある質問への回答を用意することで、顧客の疑問点をしっかりと解消できるようになります。
活用方法4. インタビュー動画や採用動画
動画は企業の採用活動にも活用され始めています。
何度も紹介しているとおり、動画はより多くの情報を提示できますし、情報も伝わりやすいので、就活生や転職希望者に自社の魅力を伝えるのに最適です。
具体的な動画の事例は下記の通りです。
- 就活生へ向けた、仕事内容や職場の雰囲気を伝える動画
- 会社の理念を伝える社長のインタビュー動画
- 中途採用社員のインタビュー動画
社長や先輩社員への「インタビュー動画」や仕事の内容などについて伝える「採用動画」を制作して、採用活動に活用していきましょう。
活用方法5. 社内教育
動画は社内教育の場面でも活用できます。
顧客に自社の商品やサービスの魅力を伝えるためには、まずは従業員が自社への理解を深めなければなりません。
複雑で専門知識が必要な商品やサービスを取り扱うBtoB企業なら、より細部まで理解する必要があるでしょう。
動画なら、機械の操作方法や熟練したスキルなどが現場になくても、従業員は学ぶことができます。
また、部内の限られた従業員からだけでなく、日本のみならず海外の優秀な従業員の技術やスキルを学べるのが魅力です。
社員の技術やスキルの底上げに繋がるでしょう。
- 講義形式のeラーニングのコンテンツを作成
- 教育研修用の社内マニュアル動画の配信
さらに、動画だと従業員は好きなときに視聴でき、巻き戻しや再視聴と振り返りがしやすいのが強みです。
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自社に専門知識を有したスタッフがいない場合や動画マーケティングに強い会社を探している方は、下記の記事もご一読ください。
>>【2022年最新】動画マーケティングに強いおすすめの大手会社10選
動画マーケティングを活用しているBtoB企業の事例
ここからは、動画マーケティングを実際に活用しているBtoB企業の事例を3社ご紹介します。
事例1.kintone(キントーン)
サイボウズ株式会社のkintoneは、直感的な操作でシステムアプリを簡単に作成できるクラウドサービスです。
動画ではkintoneのアプリを導入することで、業務の滞りを解消し社内のコミュニケーションが円滑になることを簡潔に表現しています。
視聴側に、サービス導入後の効果をイメージしやすい動画になっているのが特徴です。
自社の商品やサービスを紹介した動画は、顕在顧客に商品やサービスの理解を深めてもらえます。
資料請求やお問い合わせへと誘導しやすく、自社サイトのコンバージョン率のアップも期待できますよ。
事例2.村田製作所
株式会社村田製作所は、 電子部品を主力とする企業では世界トップクラスの実績を誇っています。
動画は、モノづくりに対する熱い思いや事業の展開などをインタビュー形式で社長に聞く撮影スタイルです。
スピード感溢れるカメラワークで、視聴側は飽きずに最後まで動画を見ることができます。
またYoutubeでは、チャプター機能を搭載しています。
視聴側は気になるトピックスを簡単に再生できるので、社長のメッセージがより視聴側に伝わりやすいのが特徴です。
自社を紹介したブランディング動画では、自社の特徴や実績、事業を通じて成し遂げたいことや将来の目指したい姿などが浸透しやすいです。
動画で自社のビジョンを可視化でき、顧客とダイレクトに共有できます。
結果、短時間で顧客からの安心感が得やすく、顧客との信頼関係が築きやすいでしょう。
事例3. SATORI
SATORI株式会社は、マーケティングオートメーションツールを開発・販売しています。
動画では、実際にサービスを導入した企業の紹介から始まり、企業の抱えていた悩み、サービスの特徴、導入効果、次の目標と順を追って動画で説明されています。
テロップで強調したい箇所を表現しているため、訴求したいことを視聴側に伝わりやすくなっています。
自社の商品やサービスの特徴や魅力を実際に導入した企業からのインタビュー形式動画は、潜在顧客の共感を得やすいのが特徴です。
顧客は潜在的な悩みが見つかったり、商品やサービス導入後のイメージが湧きやすかったりするでしょう。
BtoBマーケティングで動画を活用するときのポイント3選
BtoB企業がマーケティングで動画を活用する場合、いくつかおさえておきたいポイントがあります。
それぞれを詳しくチェックしていきましょう。
ポイント1.得られるメリットをわかりやすく的確に伝える
BtoB企業の製品やサービスを購入してくれる顧客は、当然ながら一般消費者ではなく企業です。
マーケティングをおこなう対象も一般消費者ではなくビジネスパーソンになります。
ビジネスパーソンは、どういったメリットが得られるのかについて一般消費者よりもシビアに判断します。
動画の内容がわかりにくいとすぐに見切りを付けられてしまう可能性があるでしょう。
そのため、BtoB企業が動画マーケティングに活用する動画は、メリットをよりわかりやすく、かつ的確に伝える必要がります。
ポイント2.製品やサービスごとのターゲットを明確に決めておく
BtoB企業が動画マーケティングをおこなう場合、ターゲットを明確に決めておきましょう。
この点も一般消費者向けの動画よりシビアになってくる点の一つだと言えます。
事前にターゲットを明確にした上で、動画を制作しないと動画の内容がブレてしまいがちです。
さらに、誰にも刺さらない動画ができてしまうかもしれません。
そのため、製品やサービスを利用するであろう架空の人物像である「ペルソナ」をしっかりと設定し、そのペルソナに向けた動画を制作する必要があります。
製品やサービスが複数ある場合は、それぞれの製品やサービスでのペルソナ設定が必要です。
注意しながら動画の制作を進めていきましょう。
ポイント3.裁量権のある人に刺さる動画を意識する
企業が顧客となるBtoB企業のマーケティングでは、裁量権のある人を意識しながら動画を制作することが大切です。
BtoB企業の製品やサービスを導入するかどうかを決めるのは、会社を経営する社長など裁量権を持つ人物です。
どんなに社員が製品やサービスに興味を持ち魅力を感じても、裁量権を持つ人物が導入を許可しなければ意味がありません。
動画作成時は、動画内の言葉選びも重要なポイントです。
一例として、「日々の業務効率が上がります」と抽象的な言葉で伝えるよりも、「業務効率化によってコストの削減が実現できます」と具体的なメリットを伝える方が裁量権を持つ人物に興味を持ってもらいやすいでしょう。
裁量権を持つ人物にダイレクトに刺さる言葉は、自社の製品やサービスを導入してもらえるきっかけになりますよ。
まとめ:BtoB企業こそ動画マーケティングに取り組むべき
顧客に多くの情報が伝えられる「動画マーケティング」は、BtoB企業こそ取り組むべきマーケティング方法です。
動画の活用法は多種多様で、動画をマーケティングに活用することでさまざまな効果をもたらしてくれます。
また、今後は動画を活用した動画マーケティングが主流になってくるため、今からその分野に力を入れておくことが非常に大切です。
動画マーケティングのための動画を制作する場合は、今回紹介した
- 得られるメリットをわかりやすく的確に伝える
- 製品やサービスごとのターゲットを明確に決めておく
- 裁量権のある人に刺さる動画を意識する
これら3つのポイントが重要になってきます。
3つのポイントを意識しながら印象に残る動画を制作して、競合他社に差をつけましょう。
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